トレランが日常になった日々を楽しみつつ、運動初心者ならではの壁にぶちあたったよしぞう。走り方、体の使い方が分からないやん。という悩みを解消するべく、鉄平塾初心者向け講習会へ出向いた。
身体を楽に動かす!基礎トレーニングを伝授
「では、間隔を空けて並んでください。走るのに必要な動きを練習していきましょう」。ラジオ体操に続き、基礎トレーニングのスタートだ。
「楽に長く走るためには、無駄な動きをせず筋肉を疲労させないことです。根性とパワーで走ろうとすると、5キロくらいで疲れてしまいます」と鉄平さん。なるほど、がむしゃらに頑張るより、効率の良い走り方を身に着けると楽に走れるのね。
「登り、下り、着地、それぞれ気を付けたいポイントがあるので、まず僕の走り方を見てください」と、それぞれの動きを解説しながら見せてくれる。続いて私たちの番だ。
言われた通り動いてみるが、私の動きはやはりカクカクで不自然!手足の振りがギクシャクして、動作を意識するほどにスーパーマリオがコインをゲットするかのような大げさな動きになってしまう。
「よしぞうさんは身体全体の連動が取れていないようなので、意識しないで自然に動くようになるまで繰り返し練習してみてください」。確かに、私は頭で考えながら動かすから、身体の動きが繋がっていない。考えなくても動くようになるまで練習すればいいのね。
続いて、体のバランス感覚をとるトレーニングをしていると、「よしぞうさん、バレエとかやっていましたか?バランスをとる動きは体の基礎ができているように見えます」と鉄平さん。
「あ、子どもの頃バレエをやっていた時期がありました。今は全然やっていませんが」。「子どもの頃やったことは身体が覚えていて、自然と出来るものです。ランニングやトレランに必要な動きは習ったことが無いと思うので、これから身体が覚えるまで練習するとできるようになりますよ」
バレエの練習では、まずストレッチをして、音楽に合わせてつま先立ち、片足バランスなど基礎練習をする時間が大半だった。華麗に舞台で踊る前にやめてしまったけれど、そのときのことを身体は忘れていないようだ。確かに今でも身体は柔らかいし、片足立ちも得意!一度自転車に乗れるようになると、しばらく乗らなくても絶対乗れるもんね。そんな感じかしら。
ちょっとした動作を見るだけで、子ども時代にやっていたことを見抜いてしまうとは。プロが見ると分かるものなのね、私自身バレエをやっていたことなんてすっかり忘れていたのに。
いざ、五月山で実践タイム
基礎トレーニングが終わると、公園を後に五月山へ向かう。五月山動物園、長男が小さいときに1度連れてきたなぁと懐かしくなる。まさか10年を経てトレランを学ぶために再訪するとは。私の人生どこへ向かっているのだ。
「小さい山ですが、頂上からは大阪の街を一望できます。登り、下り、平坦な道もバランスよくトレーニングできますよ」と鉄平さん。
鉄平隊長を先頭にトレイルに入り、緩やかな斜面を登っていく。「では、基礎トレーニングでお伝えしたことを実践していきましょう」。そうだ、さっそく登りの極意を実践せねば!教えられた通りに足を運んでみる。上り坂、木の階段と登り続けるが、確かに体が楽だぞ、足にかかる負担が小さい。
「あれ、本当に楽に登れる!」と隊員3名が口を揃える。そこでよしぞうから質問。「登り坂を登るテクニックとして、パワーウォークやつま先立ちで登る方法を聞いたことがあるのですが、やってみたらしんどくて続きませんでした。鉄平さんのやり方だと楽なのですが、なぜでしょう?」
「パワーウォークは筋力がある人や、最後に力を振り絞る時にはいいと思いますが、登りの最初から使ってしまうと、逆に筋力を消耗します。トレランで使う筋肉がまだできていないよしぞうさんには、向いていないかもしれませんね。どちらかというと、中級、上級者向けのテクニックです」
なるほど!確かにパワーウォークをしている皆さん、立派に筋肉がついた足でモリモリ激坂を登っているイメージ。10キロ走ってアキレス腱炎のよしぞうにはちょっと早いテクニックだったのか。適材適所、自分に合ったやり方が大切ですな。
いつもよりスイスイ坂を登れる感覚が楽しくて、るんるんと道を進んでいくと、突如アスレチック登場。「ぶら下がっている棒の上を歩きます。当然揺れますが、バランスよく走れば両手を使わずに走っていけます」と、空中の棒を手すりを使わず走って渡る鉄平さん。続く私も手を上げて走ってみるが、あえなくよろけて手すりを掴んでしまう。
不整地を走るトレランでは、こんなふうにアスレチックを使った練習を取り入れるのも効果的なのですね。近所の公園で子どもと一緒にやってみよ~♪ママパパランナーには取り入れやすい練習方法だな。
下りの神業、頂上からの絶景に目を奪われる!
基礎トレーニングを意識しながらトレイルを進み、頂上へ到着。小さな山ながら、大阪をぐるりと見渡せるパノラマビュー。大阪って都会だな~、奈良にはこんなにたくさんビルが無いな~。
景色を堪能したら、次は下り。まずは鉄平さんが坂を走り降りるお手本を見る。動画を撮ろうと思ったけれど、スピードの速さとあっという間に降りてくるバランス感覚の良さに目を奪われ、撮影失敗!早すぎるぞ。
「ここからは下り基調なので、各自のペースで降りていきましょう。小股で足を体の真下についてくださいね。大股で走ると危ないです」。
下りは好き!子どもの頃からジェットコースターが好きだったから、同じノリで楽しめるのだろうか。乗り物なしで、自分の身体だけで風をきってスピードに乗って斜面を下るなんて、サイコーの遊び!
下り坂も基礎トレーニングで習ったことを踏まえて走る。今まで、下りでは両足の親指が痛くなることが多かったけど、今日はそれも気にならない。ちょっとしたコツを知るだけで、すぐに身体の使い方が変化するのが面白い。自己流で改善できないことは、その道のプロに教わるのが一番だわ。
坂を下り終えてトレイルを抜けると、ロードを走って駅まで向かう。身体が温まったせいもあるけれど、教わったポイントを押さえながら走ると、身体の動きがいい気がする。
「走っているときに感じる違和感というか、どう走ったらいいんだろうという感覚が、今は無い気がします!」とお伝えすると、「身体全体を使って走ることを忘れずに、練習を続けてみてください」と鉄平さん。
私は足を動かすのに必死で、全身を意識することが出来ていなかったんだなぁ。こんなふうに個人に合わせたアドバイスを頂けるのがありがたいです。
駅前に付くと、コンビニでそれぞれドリンクをゲットして、「お疲れ様です!」と乾杯。ラン後のビールまでがランなのです。
本日走ったのは全行程で8キロ程。短い間に、初心者が楽しくトレイルを走るためのテクニックが、ぎっしり詰まっておりました。忘れないように、引き続き自主トレしていきます!
詳しいトレーニング内容は、ぜひ鉄平塾に参加して体感してみてください。初心者だけでなく、レベルに応じたテクニックを身に着けたい人におすすめです~。
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